涼子の式が終わってから、私は完全に燃え尽きてしまった。
涼子は式からお休みをとって新婚旅行に行ってしまったので、会社でもさらにやる気が出ない。気がつけばため息ばかりついていて、同僚からめんどくさがられ、会社帰りはいつも一緒だった涼子がいないから、まっすぐ家に帰るしかなくてすごく寂しかった。
「 美香さん、そんな捨てられた犬みたいな顔ばっかりしてないでくださいよーー!!涼子さんも言ってたじゃないですか、次は美香さんもって!」
そんな私を見かねたのか(うざくなったのか)後輩がそんな風に元気づけようとしてくれる。そうだよね、と自分を奮い立たせようとするけど、すぐに背中が丸くなる。
実は、涼子と私は婚活仲間で、去年くらいから活動していた。
しかも涼子の方が熱心で、私はどちらかというと引っ張っていてもらっていた方だから、これからどうしよう?という不安も大きい。
「 美香さん、今度合コン行きませんか?涼子さんの式で知り合った人と今度やろうって言ってて。ほら、私にいた人達覚えてません?」
まったく覚えていない。
式中はかぶりつきだったので、覚えているのは自分の席にいた人くらいだ。
「 あーーー、確かに。美香さん、ずっと泣いてて周り見えてなかったですもんね。」
後輩はかなり失礼な事を言いながら、その約束した人達の話をしてくれた。
「 えーっとぉ、涼子さんの旦那さんの会社の人達で、旦那さんと同期とか後輩とかって感じでした。で、その人達と今度合コンやろうってメアド交換したんです。美香さんも来て下さいよぉ。」
多少失言はあったものの、私を元気付けるために気を使ってくれる後輩を改めてかわいく思った。
「 うん、行く!!気合入れてく!」
ガッツポーズをして自分を奮い立たせる。
じゃあ日程決まったら連絡しますね、といって後輩は自分の席に戻っていった。
横目で後輩を見ると、斜め前の先輩に何か言われてぺこぺこ謝っていた。
それを見て申し訳ない気持ちと、本当にありがたいな、と思った。
帰りにその後輩を誘って、アフタヌーンティでケーキセットをご馳走した。

